ペアレントトレーニングやり方【事例】子供が悪いことをする(注意してもやめない)
子供が悪いことばかりすることよくあります。
これはADHDに関わらず全てのお子さんの成長段階に起こります。
子供が悪いことをする理由
様々な原因があると思いますが、大体こんな感じが多いと思います。
・悪いとわからないから
・悪いと注意されたことを忘れてしまったから
・悪いことを適切に注意されなかったから
・習慣的に悪いことをしていたクセがとれないから
・親の気を引きたいから
・試し行動
実は私たち大人もこういうことはよくあります。
大人の場合はこんな例が「悪いこと」に該当します。
・よくないと思いながら愚痴ばかりを言う
・お酒やたばこをのみすぎる
・甘いものやしょっぱいものを食べ過ぎる
・深夜に間食をして太ってしまう
大人になると自己責任になるので誰かにげんこつされたり、怒鳴られたりすることはありませんが、身近な人に迷惑をかけてる可能性は大です。
愚痴を聞くほうは疲れるし、飲食に関しては病気になれば世話するのは家族ですから…。
だからこう読み解くとちょっと子供を責める気持ちが減りませんか?
ペアレントトレーニングってなに?
ペアレントトレーニングは発達障害、知的障害、自閉症など発達に凸凹や遅れがある子どものご家族を対象にした子供との望ましい関わり方を学び、実践することです。
欧米で1960年代には確立されたもので、児童に関する発育に関連する凸凹や障害等については日本より2、30年先を進んでいるとよく言われています。
多分日本が相当に遅れている国ということなのですが、現実的には専門家が非常に少ないこと、それによってサポートが超不十分になること、それによって子供たちが学校という場を楽しめなかったり、不登校になったり、出来ないまま放置されることによる孤独感や劣等感が問題になっています。
ADHDなどの悪い行動をどうやって改善するか?
対応は大きく分けて4種類あります。
・注意する(叱る)して褒める
・親側のサポートで回避して褒める
・無視(過剰に反応しない)して褒める
・理由を聞いてみる(それが悪とは限りませんよ!)
「え!どうやって褒めるんだよ!褒めることないから困ってるんだっつーの!!!!」という声が聞こえそう。
や、コレ私も良く思ってました。わかります。
でも、これからご説明する内容が、パパママの間で消化出来ればたぶんお子さんググっと成長すると思います!
うちも最近意識して取り組み始めたところなので是非一緒にやりましょう!
(気付かないで実践してることも多かったですが…)
注意する事例
悪いことをした場合注意したり叱るのがまず最初のステップだと思います。それで悪い行動をやめるようであれば、そのまま続けてOKです。
やめてくれたらきちんと改善できたことを褒めましょう!
怒鳴る、叩くは望ましくありません。
この行為は改善に対する効果がとても低く、親側の悪い行為が増幅していく可能性が高いからです。
そもそも、うるさいー!って怒鳴るのもうるさいし、叩くな!といってゲンコツするのもおかしいですもんね。
(私も失敗することもありますが気をつけてます…!)
回避する事例
- パターン化されている悪いことについては、回避することで叱る行為を減らせる場合があります。
- 怒ったら叩く、蹴るがある場合⇒怒ったらすかさず「怒ってると良いことないから一回水飲も!」⇒叩かない、蹴らなかったら「怒らないで過すごせたね!我慢できたね!」
- ドタドタ走り回る⇒叱らずに抱っこして違う遊びを促す⇒歩いてるときに「走らないから静かだね!気持ちいいね!」
- テーブルに落書き⇒叱らずに紙を差し出す⇒「紙にお絵描きしたからパパに見せられるね!」
こうすれば怒る回数も減り、お互い楽しく過ごせます。
無視する事例
無視は子供の存在を無視するのではなく、悪い行為を無視することです。
もちろん命にかかわるような悪いことの場合は、捕まえて叱りますが、最後に「言うことを聞いてくれて偉かったねといいます」
【悪いこと(と理解しているだろう行為)】⇒【無視する(反応しない)】⇒【正しい行動を見つけた瞬間に褒める】
わざと子供が…
- 奇声を発する⇒無視⇒怒られてぐずぐずしているときなど「怒ってもキーキーしてないね。偉いね!」
- ドタドタ走り回る⇒無視⇒出来ているのを見かけたら「静かに歩いて偉いね!」
- 怒ると叩く⇒無視⇒怒ってるだけで叩かないとき「嫌な気持でも叩かなかったね。我慢できたね。」
- テーブルに落書きしてしまう⇒無視⇒「ちゃんと紙の中にかいてて偉い!」
- おしっこを部屋やトイレの周りにする⇒無視⇒出来ているのを見つけたら「おしっこ上手にできたね!」
うちの場合は「できた!」を増やしてあげたいので、言葉の中に出来るだけ意識的に「できた」という表現を使うようにしています。
偉いだとちょっと勘違いしちゃったらいやだなと思うので。
日本語チョイスはなかなか難しいですけどね!
理由を聞く事例
これには普段から子供をよく観察することが必要になります。
うちでもよくあります。
お父さんのご飯に突然トマトを置いたり、ふりかけをばらまく⇒父5回注意⇒息子やめない⇒父怒鳴る⇒息子泣く…とかね。
こうなったら息子も父も一日ご機嫌が崩れやすいです。
(どちらの気持ちもよくわかるよ!)
こういう時、私はワンオペから解放されるので若干余裕があります。
そして気付くのです。「もしかして、喜ばせようとしたんじゃないか?」と。
私「どうしてこういうことしたの?」
息子「だって…おいしいからお父さんに教えてあげたかった(涙)!」
私「そうか。お父さんに教えてあげようとしたのは優しいね。でも、お父さんはイヤだって言ったんだからやめたら良かったね。」
父「(息子の優しさに胸が痛む)そっか…、知らなかったよごめんね。お父さん嫌だったんだよ。でも、せっかくだから食べるね。でももうやめてね!」
…といってまた同じことは繰り返すのですが、この場合どちらかというと親の怒りボルテージが落ち着きます。
子供の良い面に気付けたりもします。
明らかにウソをついている場合の対応
ただ、年齢的に自分の都合のいいウソを言う場合もあります。
ADHDだと人によってはウソつきになってしまうということも良くあるそうです。
個人的な見解ですが、
【人によく叱られる⇒叱られたくないから都合の良いウソをつく⇒ウソをつけば叱られない⇒ウソをつけばいい】
と、本人にとってイイ結果を作ってしまった場合、それを繰り返すことで「うそつきな子」が仕上がる可能性があると思います。
小さい子は比較的わかりやすいウソをつくのでその場合は「ウソだったら怒るよ?本当のことを言ったら怒らないよ。」と宣言します。
白状したら、「本当のこと言ってくれてありがとう。偉いね。」と褒める。
ウソだと判明したら叱ります。
うちの場合は「ウソはダメ!ちょっとのウソが事件になるよ!」これだけ。
うちの子の場合「事件」=「ただ事ではない」なので、わりと理解してくれます。
その後こんな会話が展開することがよくあります。
息子「どうして事件になるの?」
私「例えば、火事だーってウソいうじゃん。そしたらうーうーって何が来る?」
息子「消防車」
私「正解。で、火事の時は一緒におまわりさんも来るの。でも火事がなくて嘘だってわかったら事件に…?」
息子「なる!」
私「正解。それで事件になったらおまわりさんは悪い奴を…?」
息子「さがす!」
私「正解!ということは君がおまわりさんに…?」
息子「檻に閉じ込められる!」
私「そう!ということは、ウソをつかなかったら…?」
息子「…大丈夫だった?」
私「そう!だからウソはつかないほうがいいよ。知ってる?檻の中はトイレに壁がないからウ○チしてるとこみんなに見られるって…」
息子「げー…ウ○チできないね。」
私「檻には住みたくないね。」
とか若干のクイズ形式で、本人の想像力を使わせながらシュミレーションするようにしています。
落ち着いてからだと、
私「実は言っていいウソもあるからこっそり教えてあげようか?」
息子「なーに!?」
私「かわいいね、おいしいね、かっこいいねって相手が気持ち良くなるウソは時々使っていいよ!みんなには内緒ね!」と小声で言っています。
個人的にはADHD要素のある息子が将来的にお世辞ひとつ言えないというのも正直怖いので、「相手が気持ちよくなるウソは時々使っていい」と言っています。
「楽しいウソならいい」というと、誰かを楽しませるために他の誰かを傷つけるといったいじめに発展するのが怖いので、あえて「相手が気持ちよくなるウソ」と表現しています。
これは我流ですが、バリエーションに悩んでいる方がいたらご参考に…。
うちの子は理解力がかなり高いほうなので、こういう会話が展開しますが、子供が混乱しそうな場合はもう少しシンプルに話す工夫が必要です。
(パニックになったら困るので)
褒め方も子供に合わせてイロイロあります!
褒め方の合う合わないもその子によって違います。
ハグが嬉しい、お鼻ちゅんちゅんが嬉しい、ハイタッチが嬉しい、ママのイイねポーズが嬉しいとか。
その子に合わせながら加えるとより良いと思います。