ADHDにおけるジャイアン症候群とはどういうコをいうのか。
まず正確にいうとうちの子はADHDの診断は降りていません。
というのも、成長に気になる点があると出生後から訴えていましたが、検診ではそういう個性の持ち主だとか、一過性のものというような受け取り方をされていて、私の不安に思っている気持ちは理解してもらえませんでした。
それから世の中から見捨てられているような気になり、以降の検診で相談したりすることが出来なくなりました。
3歳の検診で初めて会った先生がカルテを見てくれて、「その後お子さんのことで気になることはありますか?」から心理士さんとの面談、児童相談所主催の子育て広場への参加、児童デイサービスの利用を勧められ、今通所中です。
なぜADHDと決めてかかっているのか?
ADHDの要素が強めというのは子供にかかわるプロたちの見解で、先生の診断ではありません。
児童相談所や児童デイサービスのほうからも病院での診断については1年以上予約が埋まっているので、気になるようであれば就学前に間に合うよう早めに検査の予約をして下さいと言われています。
これを言われたのが2018年の年末のこと。
でもこの感じからいくとその線が濃厚ということです。
※全員にすすめているわけではないと言っていましたので…
私は生後6カ月からずっと息子に対して違和感がありました。
毎日ずっと一緒に過ごし、たくさんの関わりの中で無数のトライ&エラーを繰り返してきました。
3人分の威力をもった彼には3倍の時間と労力をかけています。
それでも成長には違和感だけがのこりました。
私は次第に自分を責める、夫を責める、子供を責めるようになっていきました。
私自身も泣き、怒鳴り、叩くといった問題行動が出始め、もう自分を完全に抑えられなくなっていきました。
そしてある日、このままではダメだと思う時がやってきます。
そうはいってもお金は皆無。
子供は預けられるような状態ではなかったから時間も作れず、昼寝もしてくれない。
旦那さんは仕事から帰るのは遅くほぼワンオペ。
私には出来ることが限られていました。
そんな中で私はあえて彼がADHDと仮定してみることにしました。
すると「すべてが私のしつけや関わり方のせいではない」と思えるようになりました。
子供に対しては「周りに迷惑ばかりかける嫌な子」から、「困った症状を抑えられない子」に変わっていきました。
プレッシャーから少し解放されたんです。
そして「子供が悪い」か「私が悪い」みたいな感覚から少し離れることができました。
何か問題が起こった時、原因を突き止めないことには問題は解決しません。
だからこそADHDなどの困りごとを抱えている子として育児と向き合うことにしています。
トラブルも多い分、育児の失敗や、私自身良くないと思う親としての言動があったりもします。
でも前よりはちょっと成長した息子と、ちょっと進化した母は毎日ぶつかりつつも前よりは少し楽しく毎日を送れるようになった気がします。
ADHDとは?
大きく分けて3種類、不注意、多動性、衝動性があげられます。
- 不注意とは?
・大人の指示に従えない
・集中や集中を維持することができない
・行動に一貫性がなく、Aをやっている間に、Bをやりだし、Cに手をつけ始めるといった行動をする
・相手が話している最中に上の空になったり、違う話をしたりしてしまう
・忘れ物が多い
- 多動性
・落ち着きがなく、じっと椅子に座っていられない
・おしゃべりしすぎで周りの人を困らせたり、迷惑をかけてしまう
・常にそわそわしている
- 衝動性
・結果を想像せず(できず、できていても)危険な行動に走る。
・順番が守れない
・集団でルールに従わずに自分のやりたいように振舞ってしまう
・他人の言動を妨害してしまう
・癇癪を起したり、キレやすい
・自分の思う通りに行かないと叩いたり、暴言を吐いてしまう
ジャイアン症候群とは ?
医学用語ではなく、司馬理英子さんという方が提唱している造語で「ジャイアン症候群」「のび太症候群」といい、どのような特性が優勢かをジャンル分けする為に使われる言葉です。
現在では精神科医でも「ジャイアン型」「のび太型」の分類を使用している人もいます。
ADHDになる原因は?
遺伝的影響を受けやすいとも言われています。
利用している児童デイサービスでも家族に同様の人はいるかと最初に確認されたので、ある程度大まかには原因の特定が出来るのかもしれません。
うちの場合は旦那さん方のお父さん、旦那さんのおにいちゃん、旦那さんがそういう傾向があったとは聞きますが、本人たちは今現在になっても確認する気もなさそうです。一応みんな普通に就職し、普通に結婚しています。原因とは言いませんが、かなり濃厚とは思ってます。
旦那さんもしくは自分に不安要素がある方は、原因追求ではなく、是非「自分のため」に受診するといいです。
自分を受け入れることで、子供も受け入れられることが容易になると思いますし、自分の生き方についてももしかしたら変わるかもしれないからです。
一般的によく誤解されがちですが、「しつけによるもの」「愛情不足が原因」ということはありません。
前頭前野の働きや、神経伝達物質による影響があると考えられていますが、なぜ発生してしまうのかについては不明です。
また、一説にはADHDは人間最古の時代までさかのぼった場合、狩猟(捕食)をおこなうためにはどの要素も必要であり、当時であれば優勢遺伝だと考えられたという意見もあります。
例えば…
衝動性の強さ⇒獲物をすぐに獲得するために必要だった、パートナーを得るために喧嘩に強くある必要があった、リーダーでいるためにある程度自分を大きく見せる行為が必要だったとかです。(多くは男性ですが、女性でもコミュニティー内の強さでは必要だったと考えれば納得いきます。)
ただ、この情報を聞いた際に、不注意と多動性について関連するようなことは効かなかったので、納得する面もありつつ、この2点については後発的なものなのか???とちょっと不思議に思います。
そもそも私って育児が下手だったのか?
生後6カ月を過ぎた頃からは少しずつ怪我が増えたり、事故になりそうな瞬間、絶望的な気持ちにさせられる時、全然寝ないとき、叩く蹴る噛むなどが出てきて、周りのママからも子供からもあまりよく思われていなかったように思います。
代わりに謝ること、近づかないようにすること、迷惑をかけないようにすることで精いっぱい。
1~2歳はほとんど外に遊びに行くこともなく、人の少ない公園を選らんで遊んだり、散歩したり、家で遊んだりするほとんど引きこもり状態でした。
お出かけすれば、ベビーカーから抜け出す、歩く、走る、ベビーカーのタイヤをふんで進めなくする、体重をあちこちに向けるので横転しそうになる、叫ぶ、怒る、アレよこせ、コレよこせ、疲れた、ぐずりといった望ましくない行動が分刻みのスケジュールで押し寄せ、たどり着くまでに私が息絶えそうな気持ちになっていたので、遊びに行くことが苦痛でした。
仮に友だちと子供たちに会いに行くとしても、その過程を踏んだ後に、子供たちのものをとる、叩く、一緒に遊ばないで私のそばに来る、かまわれないからぐずりだす、放置すると悪いことをする、わめく、怒る、泣く、私を叩く、おなかすいた、帰る!…というのが繰り返されるので友達との会話も全く成立しませんでした。
3時間一緒にいて短い会話3つくらいの会話が精いっぱい。
友だちと大勢で集まる場合は、私は子供から離れられないので子供たちの世話係になり、友だち同士は楽しそうにあれこれ話している姿ばかりをみていました。
ちなみにうちの子1人、追加で割と穏やかなタイプの3人一緒に見るとかとても楽しかったです。
児童デイサービスでは「お母さん以前保育士さんですか?」とか、友人や親せきからも「子供の扱いとか対応がうまい」とか、「(一緒に遊んでいるコ)全員がもりこの子みたい!!」とかよく言ってもらいました。
この言葉は私にとっては本当に嬉しかったですし、自分の自信を少し取り戻せた魔法の言葉になりました。
だから、育児が下手だとは思ってはいません。
ちなみに私、一人っ子で将来の夢はお嫁さん。
子供を持つことが夢だったので、中学生のころからすくすく子育て見たりして色々な育児の方法について勉強していました。そういう知識や私だったらこうするなというアイディアが今の自分に活きているなと思います。